プロパンガスの料金のしくみ


 一般的に「プロパンガスは高い。都市ガスは安い」と言われています。


 

それには理由があり、プロパンガスの場合には、現地までプロパンボンベを輸送する手間がかかることが考えられます。高くなる最も大きな理由は、プロパンガスが公共料金ではなく、自由料金の商品であるということにあります。都市ガスや電気、水道などの公共料金は、国や自治体などへの届出・許可制になっているため、価格が大きく変動することがありません。  

 

しかし、プロパンガスは、料金に関する法的な規制が課せられていないため、ガス会社ごとに独自の計算方法に基づいて料金を設定することができます。  

 

まず、輸入したプロパンガスは一連の流通経路を経て、利用者のご家庭に届きますが、一般的に流通段階で発生する費用としては、輸送運賃、充填費用などがあります。これらの費用は、地域により大きな格差が生じているのが実態です。 また、プロパンガスはガソリンや灯油と同様に大半が海外の輸入に頼っています。価格は、産ガス国から通告される価格で輸入をしなければならないため、また為替レートによっても左右されるものです。

 

 このように輸入価格は毎月変動するため、多くのガス会社は原油の高騰を理由に値上げを行うのです。検針票には従量単価の記載がありません。不適切なガス会社はこれをいいことに原油が上がっていない時期にも値上げをしてしている所もあるようです。

 

このことを知らない利用者は、料金表を見て「今月は少し使い過ぎたかもしれない」と思うだけ。この手口を年に数回使えば、契約時の倍近くの高い価格に値上げすることも容易にできてしまうのです。